占星術には「徳」の積み方も書いてあるのではないか?
真中です。
僕が行なっている占星術の鑑定において、運の吉凶は明確に出すようにしています。
幸運、不運、吉凶両面。
この3つにわけてその方の運のポテンシャルを測っているのですが、運の測り方にはいろいろあります。
そのうちの一つに、占星術鑑定で使用するホロスコープ(運命の地図)にある12の部屋(以下、12宮と表現)を用いて鑑定することがあります。
その12宮には運の強弱があり、(とっても)大まかに書けば、
1、4、7、10宮…運は強い
2、5、8、11宮…運は普通
3、6、9、12宮…運は弱い
となります。
ざっくりと言ってしまえば、1、4、7、10宮に惑星が多く入っていれば、運が強くメリハリのある運命と言えます。
また、3、6、9、12宮に惑星が多く入っていれば、運が弱く波風立たない運命とも言えます。
※ほんとうにざっくりとした解説です。別の見方もありますし、一部例外もあります。
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さて、一見運が弱いとされる3、6、9、12宮ですが、いろんな運命を歩まれる方の中に、ホロスコープ上でこれらの宮に多く星を持つ方がいらっしゃいます。
じゃあ、そういった方が「運が弱いのだったら、私の運命最悪なのでは?」というとそういうものでもないのでは? と最近感じています。
以下、あくまでも僕の個人的解釈ですが、お付き合いください。
そもそも人の運命は多種多様。
仕事も家族も結婚も恋愛も親との運命も……皆さんそれぞれの道を歩まれます。
自分自身で人生を切り開く人、夢・理想を追いかける人、親の仕事を宿命的に引き継ぐ人、家族を最優先で生きる人……。
人生に正解などなく、その人の運命を生き切るのが人本来の生き方だと思います。
そして、3、6、9、12宮に星を多く持つ人。
これらの宮に星を多く持つ人は、「徳」を積むことをされる、とても大切な方々ではないかということです。
3、9宮は教育、6、12宮は医療を意味します。
また、6宮には食事という解釈もあります。
この社会には弱い立場の方々がたくさんおられて、社会的支援が必要な人たちがいます。
親に恵まれない人、お金に困っている人、生きていくことも困難な病や怪我に悩まされる方々。
教育、医療、食事といったものは、人が生活する上で最低限、必要なものです。
これらのお仕事に従事される方、直接的ではないにしろ関係を持たれている方というのは、たくさんの徳を積まれる人たちなのではないか?
教育は人の成長のご支援。
医療、食事は命や健康のご支援…。
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自己実現という言葉があります。
もちろん、自分が望む自分のあるべき姿を実現する、という意味です。
自己実現されようと研鑚される方にも立派な方々は大勢いらっしゃると思います。
ですが、一人だけでは生きていけないのもまた真理。
そして、社会で本当に望まれるのは、他者のあるべき姿を実現していただくよう支援する、他者実現なのかもしれません。
職業に貴賎なし、という言葉があるように、誰もが人のお役に立つためのお仕事や役割に就かれている。
もっといえば、どなたのホロスコープにも3、6、9、12宮はお持ちですし、それらの宮の星座や人生の向かう先というのが、その方にあった「徳」の積み方なのかもしれません。
占星術には運だけでなく「徳」 についても書いてあるのではないか?
最近はそう思えてならない日々を過ごしています。
占星術師 真中伸也